犬飼滝|遊歩道は下りる価値ある?駐車場情報と龍馬ゆかりの歴史

坂本龍馬が新婚旅行で眺め、姉への手紙で高さを2.5倍に盛って伝えた滝

下りる価値はある。帰りの上り坂だけ覚悟して
白い岩と流れ落ちる水のコントラストは、下から見上げたときにいちばん際立ちます。ただし滝つぼまでは高低差約50mの階段で、帰りは10分ほどの軽いハイキングになります。

遊歩道を下りた先から見上げた犬飼滝。白い岩の崖を一筋の滝が落ちる
遊歩道を下りた先から。
白っぽい崖は、3万年前の火砕流が熱で固まった岩
目次

Impression|ひとこと

白い岩と流れ落ちる水のコントラストがはっきりした、正統派の滝です。奇抜さはなくても、滝らしい滝を一つ見たい日に外れのない名所でした。

霧島市観光協会によると、新かごしま百景の第1位にも選ばれた滝です。鹿児島空港から車で約45分、霧島神宮と同じく空港から霧島の宿へ向かう日の寄り道に組み込めます。

遊歩道は下りる価値がある?

判断の分かれ目は、帰りの上りを歩けるかどうかです。

滝見台から滝つぼまでは階段の遊歩道で約300m、高低差は約50mあり、片道およそ10分です。50mはビルのおよそ15階分にあたり、現地の案内板も、距離があり勾配もきついので十分注意するよう呼びかけています。下りは比較的きつめの坂で、帰りはその坂を上り直すことになり、ここがいちばんハードです。

見る場所見えるもの歩く距離
滝見台(上)崖全体の大きさと、森に囲まれた滝の位置ほぼなし。県道470号の道路脇
遊歩道の先(下)落ちる水の勢い、滝つぼ、崖の縦の割れ目約300m、片道約10分

ひとこと感想
それでも、上からは見えない岩と水のコントラストを間近で見られるので、時間と足に余裕があれば下まで行く方が満足度は高いと思います。

滝見台からは、崖の大きさが分かる

県道沿いの滝見台から見下ろした犬飼滝。森の奥に白い崖と滝が見える
県道沿いの滝見台から。滝の幅は22mあるが、崖が大きいぶん細く見える

上からだと、滝そのものより白い崖の壁の大きさが目に入ります。時間がない日や、歩きやすい靴でない日は、ここだけでも名所の姿はつかめます。

下からは、落差36mが実感できる

遊歩道の先から見た犬飼滝の全景。縦の割れ目が走る崖と滝つぼ
遊歩道の先から。
崖の縦の割れ目と、滝つぼに落ちる水の量がはっきり見える

下まで下りると、崖の縦に走る割れ目と、滝つぼに落ちる水の量が手に取るように分かります。

パワースポットと呼ばれるのはなぜ?

龍馬より1,000年以上前から、人の物語が重なってきた場所だからです。

奈良時代、道鏡の皇位をめぐる宇佐八幡の神託事件で大隅国に流された和気清麻呂が、この地にいたと伝わります。滝のそばには清麻呂をまつる和気神社があり、その参道前の滝見台から犬飼滝を見渡せます。

時期出来事
769年和気清麻呂が大隅国に流され、この地にいたと伝わる
1843年薩摩藩が編んだ三国名勝図会に名瀑として載る
1853年島津斉彬が、この地を清麻呂の配流の地と確かめる
1866年坂本龍馬とお龍が霧島を旅し、この滝にも立ち寄る

龍馬は新婚旅行で、この滝に寄った

1866年、寺田屋事件で傷を負った龍馬は、小松帯刀と西郷隆盛の勧めでお龍と霧島へ向かいました。姉への手紙には、霧島神宮や硫黄谷温泉とあわせて、この滝に立ち寄った感動が記されています。

龍馬は手紙に何と書いた?

1866年12月4日付の姉・乙女宛の手紙で、龍馬は滝の高さを50間(約91m)と書き、この世のものとは思えないほど珍しい場所だと伝えています。実際の高さは36mほどなので、だいぶ大げさです。

手紙では陰見(インケン)の滝と書かれています。地元の言葉で聞いたイヌカイが、龍馬にはインケンと聞こえたのではないか、と現地の説明板は推測しています。このあたりに10日ほどとどまり、谷川で魚を釣り、短筒(ピストル)で鳥を撃って楽しんだことも書き残しています。

この旅は日本初の新婚旅行と呼ばれていますが、傷の療養が目的だったという見方もあります。2人は高千穂峰にも登っており、そのふもとには霧島神宮があります。

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白い崖はどうやってできた?

約3万年前の大噴火で流れ下った火砕流が、固まってできた崖です。

約3万年前、いまの錦江湾の奥で起きた大噴火の火砕流が、あたりの地形を埋め尽くしました。噴出物の大部分は崩れやすいシラスになりましたが、深い谷を埋めた部分だけは熱がこもって再び溶け、冷えて硬い岩になりました。犬飼滝は、この硬い岩にかかっています。

崖の縦の割れ目は、この岩が冷えるときにできた柱状節理です。滝の水は天降川に合流して錦江湾へ注ぎます。

犬飼滝、霧島山、錦江湾の奥の位置関係を示した地図
霧島山のふもとから流れる天降川は、犬飼滝を落ちて錦江湾に注ぐ。崖の岩をもたらした噴火は、この湾の奥で起きた

出典:国土地理院ウェブサイト(地理院地図)を加工して作成

同じ霧島の丸尾滝にも柱状節理がありますが、あちらは溶岩が冷えてできたものです。割れ目は似ていても、元になった噴火の形が違います。

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Access & Parking|駐車場と行き方

駐車場は滝見台の横に無料であり、行き方はレンタカーが現実的です。

駐車場は県道470号沿いの滝見台の横。滝つぼへの遊歩道も、ここから下りる

項目内容
駐車場滝見台の横に無料の平面駐車場、15台。大型バスは不可(鹿児島県、2025年2月更新)
車鹿児島空港から約45分。溝辺鹿児島空港ICからは約14km、約20分
公共交通最寄りの嘉例川駅からも車で約30分。バスは本数が限られる
遊歩道約300m、高低差約50m、片道約10分。帰りの上りがきついので歩きやすい靴で
料金見学自由

駐車場の台数は、最新の情報が載る県のページを基準にしましたが、出かける前に霧島市観光情報でも確かめてください。

空港からの移動は、空港アクセス記事でレンタカーとバスを比べています。

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Stay Nearby|近くで泊まる

犬飼滝に寄る日は、霧島の温泉宿に泊まると移動が短く済みます。行った際は、霧島温泉郷の摘み草の宿こまつに泊まりました。全6室に源泉掛け流しの客室露天があり、車で回る霧島の旅の宿になります。

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翌日は鹿児島市内へ下りて、2泊目をシェラトン鹿児島にすると、山の湯と街の夜を一度の旅で味わえます。

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出典:霧島市観光協会、鹿児島県 すいすいナビ、旅行読売 たびmag 犬飼滝・和気神社・龍馬とお龍の霧島旅行、GLTJP 犬飼滝、鹿児島県 ぶらり霧島紀行、るるぶ&more. 犬飼滝、犬飼滝と丸尾滝の現地案内板、国土地理院 地理院地図

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