全6室のどの部屋にも、源泉掛け流しの露天風呂と内湯が付いています。街の便利さはありませんが、緑に囲まれた山あいで、非日常の一晩をゆっくり過ごせる宿です。冬は、近くの同じような宿より手ごろな日も多くあります。
旅しきでは、類似事例との比較と価値の積み上げから、満足できる価格の分岐点を Fair Value として独自に算出しています。客室の広さや設備の一覧のように、公式サイトやほかの宿泊記で読める情報は、あえて載せていません。部屋の設備や空室は、一休.comの宿のページでまとめて確かめられます。
Fair Value 62,500〜67,500円/泊
料金の相場は、2名1室・1泊2食付きで、冬は57,000円の日が大半、紅葉と年末は68,400〜72,200円です(2026年10月〜2027年3月の一休.comの料金)。
それに対して、客室、客室露天風呂、夕食、朝食の価値で見た分岐点は62,500〜67,500円です。
冬の57,000円の日は分岐点を下回り、空室も多いので、狙い目は1〜2月です。
2026年10月時点の判断です。
向いている人
- 客室の露天と内湯で、人目を気にせず何度も湯に入りたい人
- 大きな旅館より、小さな宿のアットホームな距離感が好きな人
- 紅葉の時期を外し、冬に落ち着いて泊まりたい人
向いていない人
- 車を運転しない人(送迎はない)
- 山や谷のひらけた景色を、湯船から眺めたい人
- 食事を旅の主役にして、ここでしか食べられない料理を求める人
VALUATION 価格評価
Comparables|類似事例比較
同じ霧島で全室に露天が付くふたり静より、同じ日で1万円ほど安い。市内のシェラトン鹿児島に泊まり同じ水準の夕食をとる場合と比べると、土曜ならほぼ同額。
比べたのは、鳥遊ぶ森の宿 ふたり静(以下、ふたり静)とシェラトン鹿児島(シェラトン)の2軒です。料金は2名1室で、平日は1月18日(月)、土曜は1月23日で日付をそろえました(2026年10月13日確認)。

| 項目 | こまつ(本件) | ふたり静 | シェラトン |
|---|---|---|---|
| 平日 1/18 | 57,000円 | 73,744円 | 47,000円※ |
| 土曜 1/23 | 57,000円 | 74,630円 | 56,500円※ |
| 年末 12/26 | 72,200円 | 110,704円 | 75,500円※ |
| 客室数 | 6室 | 5室 | ▼ 228室 |
| 客室の風呂 | 全室に源泉掛け流しの露天 | 全室に源泉掛け流しの露天 | ▼ なし(大浴場に天然温泉の露天) |
| 露天の眺め | 緑の多い庭 | 緑の多い庭 | ▼ 眺望なし |
| 夕食の場所 | 食事処の半個室 | ▲ 個室。部屋食ができる部屋もある | 館内のレストランか市内の店 |
| 立地 | 霧島温泉郷、車が要る | 同じ牧園町高千穂 | 鹿児島市内 |
▲はこまつより上、▼は下、記号のないものは同等です。こまつとふたり静は一休.comのカレンダーに出る1泊2食付きの最安値(税込、2名分)です。
※シェラトンは1泊2食付きのプランがないため、公式サイトの室料(税込、2名分。平日19,000円、土曜28,500円、年末47,500円)に、朝食1名4,000円(2026年時点の料金)と、夕食1名10,000円(こまつの夕食と同じ水準で置いた旅しきの仮定)を足しています。
こまつとふたり静、どちらにするか?
同じ牧園町高千穂にあり、部屋数も、源泉掛け流しの客室露天も、庭を眺める造りもほぼ同じです。違いが出るのは食事で、ふたり静は個室で、部屋食ができる部屋もあります。両方に空室のあった47日で比べると、ふたり静のほうが中央値で約1万円(16%)高く、こまつが57,000円の1月の日には差が1.7万円前後まで開きます。食事の場所に1万円以上を払うかどうかが、選び分けの基準です。
シェラトン鹿児島と比べて何がわかるか?
霧島の宿の周りには飲食店が少なく、夕食も朝食も宿でとるのが基本です。1泊2食の料金は、食事の選択肢がない分も含めた値段と読めます。市内のシェラトンなら夕食の店は自由に選べますが、こまつと同じ水準の夕食を外でとると、平日で約47,000円、土曜で約56,500円です。土曜ならこまつとほぼ同額で、同じ予算で、源泉掛け流しの客室露天と霧島の山あいの一晩が手に入ります。平日は約1万円の差で、これが客室露天風呂と立地に払う分です。年末は、こまつのほうが安くなります。

Fair Value|価値の積み上げ
霧島の民宿の素泊まりから積み上げると、分岐点は6万円台半ば。大きいのは客室と夕食で、食事は相場どおりの水準で置いた。

客室、客室露天風呂、食事の価値は、市場で値札の付いていない部分なので、旅しきの評価として約で示しています。土台を同じ霧島の民宿にしているので、山あいの立地と静けさの価値は土台に含まれています。夕食は、地鶏、鮎、黒毛和牛、黒豚がそろう郷土料理のコースとして1名約10,000円で置きました。この宿ならではの料理というほどではないので、それ以上は積んでいません。
冬の57,000円は、分岐点の下限を5,500円下回ります。64,600円の日は範囲内で、紅葉の時期と年末の68,400〜72,200円は分岐点を上回ります。
Seasonality|狙い目の時期
値段はほとんど動かない。動くのは空室で、紅葉の10〜11月はほぼ満室、1〜2月なら分岐点を下回る57,000円の日を選べる。
摘み草の宿こまつはいつなら予約が取れる?

安い曜日はいつ?
12〜2月で見ると、月曜から日曜までどの曜日も最安は57,000円で、土曜でも57,000円の日があります。土曜泊は月〜木より高い、という街のホテルの常識はこの宿には当てはまりません。
摘み草の宿こまつの料金相場は?(1泊2食、2名1室)
| 相場 | 冬は57,000円(1人28,500円)。12〜2月に空室のある60日のうち39日がこの料金 |
| 料金の段階 | 57,000円、64,600円、68,400円、72,200円の4段階 |
| 狙い目 | 1〜2月。空室が多く、ほぼ最安値 |
| 取りにくい時期 | 10〜11月(紅葉)と年末年始。カレンダーを見た時点でほぼ満室 |
| 最高値 | 72,200円(12月26日・27日) |
| 曜日の差 | 土曜の中央値は60,800円で、月曜の57,000円と約7%しか違わない |
一休.comの空室カレンダー、2名1室・1泊2食の最安値(2026年10月13日確認)。予約の受付は2027年3月分までで、4月以降はまだ出ていません。
鹿児島県では、九州ふっこう応援割の予約が2026年10月14日に始まりました。宿泊代金の60%、1人1泊あたり上限20,000円の割引で、一休.comなどの予約サイト経由は2027年1月31日宿泊分まで、12月26日〜1月3日は対象外です。予算に達した時点で終わります(2026年10月13日時点)。上のカレンダーは予約開始の前日に見たもので、割引が始まると12〜1月の空室は減る可能性があります。
REVIEW 宿泊記
数年前に泊まったときの記録です。料理や設えは変わっている可能性があります。
Location & View|立地と眺望
緑に囲まれた山あいで、自然を感じながら非日常を過ごす宿。景色はひらけていないが、どこを見ても緑が多い。

駅や空港からの行き方は?
- 空港から:車で約30分。宿の送迎はない
- 電車なら:JR霧島神宮駅からタクシーで約20分
空港からの経路は、以下の記事でまとめています。

周りには何がある?
じゃらんnetの施設情報では、コンビニまで徒歩5分以内です。夕食と朝食は宿でとるので、宿の外に出るのは、霧島神宮などへ車で出かけるときくらいです。

部屋からの眺めは?
部屋の露天から見えるのは、土塀に囲まれた苔庭です。山を見渡す景色ではありませんが、木々と苔で緑が多く、庭を眺めながら湯に入れます。
Room|客室
和室は広く、2人で過ごして狭さを感じる場面はない。寝室と和室が分かれた部屋も多い。
広さと動線は?
泊まった部屋は広い和室で、座卓に座椅子が2脚置かれていました。寝室と和室が分かれた二間の部屋も多く、寝る場所とくつろぐ場所を分けられます。1997年(平成9年)開業の宿です。


収納は?
押入れが2か所あり、奥の水屋にポットと茶器、冷蔵庫がまとまっています。
Bath|客室露天風呂
露天と内湯のどちらにも源泉が掛け流され、内湯の床は畳。この宿でいちばん記憶に残る場所。

露天風呂は石で組んだ湯船で、湯は白く濁っています。苔庭を高い土塀が囲んでいるので、外からの視線はありません。内湯は木の壁にタイルの湯船で、床には畳が敷いてあります。濡れた足で畳を踏む、旅館の浴室としては珍しい造りです。扉からそのまま露天風呂へ出られます。どちらも源泉掛け流しで、部屋にいながら好きな時間に何度でも入れます。

Dining|夕食と朝食
地鶏、鮎、黒毛和牛、黒豚がそろう郷土料理。おいしいが、食事のために選ぶ宿とまではいかない。
夕食の内容と場所は?

前菜とお吸いものから始まり、地鶏のタタキ、鮎の塩焼き、揚げ出し納豆と続き、肉は黒毛和牛のヒレステーキと黒豚のしゃぶしゃぶの両方が出ました。鹿児島の地鶏、黒牛、黒豚がひと晩でそろう献立です。会場は食事処で、席ごとに仕切られた半個室なので、ほかの客と顔を合わせずに食べられます。




朝食の内容は?

焼き魚や卵焼き、小鉢が並ぶ和の朝食に、なぜか牛乳が添えられていました。
摘み草の宿こまつの食事は価格に見合う?
味はおいしく、鹿児島の食材がそろう献立です。ただ、この料理を食べるためにこの宿を選ぶ、というほどの個性はありません。宿を選ぶ理由は客室露天風呂で、食事はその満足を下げない水準、という位置づけです。
Signature|この宿ならでは
部屋で源泉掛け流しに入り、小さな宿の静けさの中で過ごす。この宿を選ぶ理由は、この二つに尽きます。
客室露天風呂|源泉掛け流しの露天と、床が畳の内湯
この宿のいちばんの価値は、客室露天風呂です。露天にも内湯にも源泉が掛け流されていて、大浴場まで歩く必要も、ほかの客と湯を分け合う必要もありません。
小さな宿|アットホームで、ほかの客の気配が少ない
客室は6室だけで、館内でほかの客とすれ違うことはほとんどありません。食事処も半個室に仕切られています。宿の人との距離は近く、大きな旅館の行き届いた接客とは違う、家に招かれたような居心地です。山を望む露天や、街の便利さを求めるなら別の候補になりますが、部屋で湯に浸かりながら静かに過ごしたい人に、この宿が残ります。
出典:じゃらんnet(客室数、コンビニまでの距離、JR霧島神宮駅からの所要時間)、Relux(客室の露天風呂と内湯、源泉掛け流し)、icotto(鹿児島空港からの所要時間、送迎の有無)、防災ニュース 2026年10月10日(九州ふっこう応援割の期間と条件)。公開時点の情報で、変わる可能性があります。
